まとめのまとめ・全4項

新しいサイトはこちらです。今後ともよろしくお願いします。 http://www.yamaguchiarc.com 下記が最後の投稿です。ここ数日まとめとしてアップしてきたものを集めました。 9月1日より新媒体に移行します。このブログ記事はすべてこのまま残しておきます。 脱…

藤森照信さん関係・全3項

一人の人をずうっと見てきたという意味では、藤森さん以外にはいない。大学の時に教わった先生が藤森研の最初期のメンバーだったこともあり、勝手に親近感を持っていた。建築史専攻の後に設計を行なうというのは、珍しいことではなく私もそうだが、近年では…

教会堂関係論考集・全3項

次媒体に移るにあたり、キリスト教会の教会堂関係の論考をまとめました。卒業論文で扱った、プロテスタントの教会堂についてのものです。普段目に触れることの無い新教の建築ということで、資料を集めることから大変でしたが、その当時既にインターネットは…

作品案内集・全4項

次媒体に移るにあたり、作品案内をまとめました。通常、建築系のブログと言いますと、自分の作品の経過を逐一報告したりするものですが、私の場合はそうではなく、なんとなくそういうものは、近隣地区に「住宅見学会!次の週末!自然派の現代和風住宅です」…

脱産業生活由来型建築論考集・全24項

以下に箇条書きするのは、「戦後の住宅生産構造を悪玉だと捉え、住宅は産業によって作られるものではない、生活から生まれるものである」とする、脱産業生活由来型建築をめざした論考集です。次媒体に移る前にまとめとして残しておきます。時系列に並べ、古…

反強迫観念、反プラスティック同盟

最近知ったことだが、日本では風邪薬がバカ売れするが、欧州ではそうでもないそうで、それは、風邪というのは五日なり一週間なりある一定期間を過ぎると次第に治まり、体温も日常生活に支障がない程度で推移するものだという認識で皆が過ごしているからで、…

流行の製造

流行、という言葉が当てはまるのは、実用品以外の贅沢品と言おうか、奢侈なものと言おうか、そういった領域に当てはまる言葉であるが、消しゴムは奇麗に消せることが大事で、衣服は身体にフィットすることが大事なのだが、そこには、技術的な前進は幾らかあ…

先人の知恵、生活の知恵;高知県の例

高知県の住宅というのは、特に台風を意識してつくったものが多い。わが町児島では、そもそも台風が直撃することも少なく、あまりよく実感が涌かないが、沖縄や高知、そして伊勢・尾鷲などでは、長い時間継続して吹く風によって、外壁に突き刺さるように強い…

脱産業的住宅の例;モルタル下地のペンキ塗り(その2)

前回のつづきである。 私のブログというのは、その昔、mixiの個人日記からはじまって、公開した方がいいとの親友の勧めのままに、なんとかというブログで始めて、今に至るのだけれど、mixiのころからだけど、写真はほとんどなく、文章ばっかりで、いかにも読…

脱産業的住宅の例;モルタル下地のペンキ塗り

建築ブログなんだから文字だけではつまならい、しかも建築の話じゃあないし。との至極当然のお言葉を友人から頂き、日頃はそういう言葉も無視する様な無頓着な私ですが、徹夜明けで宴もこなしてしまって疲れ切っている今日の私はそのリクエストに抗う力もな…

脱産業とは、脱サラのことである。

このブログはだいたい建築のことを話すのだけど、だいたい他のことも同時に話していて、今日はその「他のこと」が中心みたいな回です。 産業ではなく生活だ。住宅というのは「産業」が誕生する以前からあったものだから、生活を前提にした住宅、生活の積み重…

私の考え方/ヤマグチ建築デザインの思想

住まいというのは、キャッチコピーひとつで表現できる単純なものではなく、多様なニーズや条件によってつくられていくものであるので、結果として完成した建物の姿を見るだけでは不十分で、その素となる作る人の考え方というのが、その家を規定する最重要な…

閉じるのではなく、開くのである。

児島の老舗喫茶店「ワーゲン」の店長が、「児島の会社は横の繋がりがとれてなくてだめですよねえ」、なんていうのは、長老・内田祥哉先生が数日前に日経の記事で「戦後に住宅メーカーが発足当時は、各メーカーが固定したモノを作っていたが、後に会社の枠の…

銭湯営業情報

(左の暖簾のあるところが銭湯)下津井田之浦にある銭湯の営業情報です。 定休日:水、金、日 営業時間:17時ー19時30分 料金:大人410円 今日行ってきました。懐かしい銭湯ですが、ずいぶんと利用者が減っており、中で人に聞くと、一日に二十人もいないんじ…

銭湯は健在

「しんちゃん、よー、小学校の上のおばさんが、またなんとかいよったでー。」昨日のこと、久しぶりに行った下津井の家の近所のおばさんが私を呼び止めた。 どうやら、いわれの無い文句を山口の孫に伝えてくれと、近所のおばさんは承ったらしい。通りから路地…

つくる、のではなく、ある、のである。

再生工事というのは、目の前の古い建物を観察するところから初めて、間取りや高さ断面など外形的なことを抑えた後、最後はこれをつくった人がどんな気持ちでつくったのか、どこに一番力を注いだのか、どこで力を抜いたのか、などなど、つくった人の気持ちを…

国民の生活が第一

人の評価というのは誰しも気になるもので、言葉の安売りをしているこのブログも少しは人の目に触れているようで、Facebookの「いいね!」の数を、ちらりと見れば、キリスト教会の業界誌についての記事が一番多く、その次の「DOMA論」は、たったの「1」で、こ…

「産業」ではなく「生活」なんだよ

無理矢理「産業」にしているのがだめだよな、と思うわけです。 自動車や家電のように工業化しないと世の中に出現しない代物と違い、住まいというのは、人がこの世界に生まれたそのときから、いつでも・常に・同時に・いやでも、「ある」わけで、やはり、「産…

MINKAを学び、DOMAに行き着く。

海外の方からも、「MINKA」という表記で日本の民家は知られています。日本の伝統住宅、というのもありですが、MINKAといった方が直裁的に伝わり易いようです。 (近所の古民家)ひとことで言えば、温故知新といえますが、私たちの感覚で言うと、現代だから生…

雑誌掲載;キリスト教業界誌「ミニストリー第17号 教会建築」

キリスト新聞社の季刊誌「ミニストリー第17号」(2013年春号)が教会建築特集を組み、楢村設計時代に担当した「児島聖約キリスト教会 旧礼拝堂」が掲載されました。雑誌のサイトはこちらです。 この建物は右の欄にもリンクがありますが、明治初めに建てられ…

住宅は道具である

従来、日本人は戦後始まった近代化の流れの中で、三種の神器と共に、当時興隆しつつあった交通手段としてのクルマに対して、交通手段というよりも、ありがたい「財産」として捉えていたフシがあり、いつかはクラウン!などと言いつつ、その延長で60年後の今…

クライアントに良い席を用意するという仕事

日頃は、自分本位で専門家にしか分からないようなことを書いているこのブログだけど、たまには、分かり易いこと書いてみる。家を考える際に、何を大事にされていますか、とか、たまに聞かれるんだけど、居間ですね、一番長く過ごす居間が気持ちよくなるよう…

帽子建築宣言!

今日朝、冬物のクリーニングを受取りにクリーニング屋さんに行ったら、当たり前のように浦辺さんの作品(参考1、参考2)が隣にあったので、直立不動で、おはようございます!ありがとうございます。と挨拶をして礼をし、普段はクルマだけをクローズアップし…

作品解説:陽気な家

今までの延長戦ではなく、別の系統の家を欲するのも、人の性というもので、いままでの日本の民家をベースにしたものから、少しズラした形で別の表現を試みたのが、今回の陽気な家である。 すぐお向かいの方から「洋風な家がいい」との依頼で、この住宅は世に…

再考・土間の生活

前回のブログを書いた次の日には、なんとか賞という賞を受けたことで、一般の人は誰も知らない伊東豊雄先生が、少しは知られる建築家になったのだが、その彼が、「ヤマグチくん、建築と言うのは、建物で勝負であって説明の言葉なんか要らないんだよ、それに…

伊東豊雄先生にダメ出ししてみる

最近、伊東豊雄先生が、「社会性」について言及を始めた。『あの日からの建築』なんて本も書いたようだし、「みんなの家」とかいうプロジェクトもあるらしい。その本も読んでないし、「みんなの家」が出来たのか、できていないのか、どんなものなのか、すら…

ヤマグチ建築デザインへの行き方

地図はありませんか?という問い合わせがありましたので、改めて載せます。 こちらです。 このルートではない近道もありますが、初めての人が行き易い道を表示しています。より大きな地図で ヤマグチ建築デザイン を表示 最後に曲がる箇所(カーブミラーがあ…

建築史至上主義

古いクルマに乗っていると税金が高くなるらしいというのは知っていたが、どうやら政府は旧車ファンを二段階で追い込むつもりらしい。つまりは、13年以上の車と18年以上の車の二段階方式で、大人の階段のーぼるーー、きみはもうオンボロなのうさあーー、じゃ…

ひとり講評会

見学会、というのは、実物の住宅を見て、ああなるほど。ここの方はこんな家を造るひとなのか。というのがわかるもの。 作品展、というのは、写真などを通じて、その方が伝えたいことを、関係諸氏に訴えまた問う行為。 講評会、というのは、手厳しい先輩から…

民家の見方、調べ方

先週、所用で九州1300キロの旅を、25年前の車で走ってきたが、古い車を乗り続けていくほうが、「地球にやさしい」はずなのに、13年経ったら、税金が高くなるなんて、この日本はやっぱりおかしいな、と思う今日この頃です。 さて、用事の本題とは別にせっかく…