脱産業生活由来型建築論考集・全24項

以下に箇条書きするのは、「戦後の住宅生産構造を悪玉だと捉え、住宅は産業によって作られるものではない、生活から生まれるものである」とする、脱産業生活由来型建築をめざした論考集です。次媒体に移る前にまとめとして残しておきます。時系列に並べ、古いものから順に列挙しています。

建物をつくるためには、1)建築技術・サイエンスを持つこと、2)建築史・ヒストリーを持つこと、3)デザイン手法を持つこと、4)思想・フィロソフィーを持つこと、そして最後に、5)自分なりの主張・コンセプトを持つこと、の5つが必要だと考えます。通常の場合、その人が意識する/しないに関わらず、1から4までは、自ずと建物に現れてきますが、いわゆる、設計屋とか、建築家と呼ばれている部類の人には、5)が必要です。
1から4までを使って目の前の建物に自分なりの主張を込めることが5)の意味ですが、5)を持つには、相応の訓練と経験が必要で、なかなか対象とする建物に魂を入れることが難しいものです。今回の論考集というのは、5)の手前である、4)の部分を作り上げるために集中して書き続けて来たということになります。このように書くと、勉強ノートを公開してるようにも読めますが、読んでくだされば分かる通り、読む人がいることを想定して、多少のサービスもしつつ、書いています。

  1. 空白の時を超えて(20110906)
  2. オーバースペック、プラスティック、インスタント(20120314)
  3. アーリーアメリカン調の雰囲気(20120413)
  4. ヤナセ問題(20120829)
  5. 建物は土地ではない(20120922)
  6. 「西山夘三」というアシカセ(20120926)
  7. 住まいを諦めない(20120928)
  8. 改めて、「私の姿勢」(20121012)
  9. ワイルド系(20130121)
  10. 戦後の住宅生産構造の罪は大きい(20130123)
  11. 理想は核家族、ばつ。理想は大家族、まる。(20130124)
  12. 再考・土間の生活(20130501)
  13. 帽子建築宣言!(20130508)
  14. 住宅は道具である(20130516)
  15. 「産業」ではなく「生活」なんだよ(20130520)
  16. 国民の生活が第一(20130523)
  17. つくる、のではなく、ある、のである。(20130530)
  18. 閉じるのではなく、開くのである。(20130608)
  19. 私の考え方/ヤマグチ建築デザインの思想(20130617)
  20. 脱産業とは「脱サラ」のことである(20130621)
  21. 脱産業的住宅の例;モルタル下地のペンキ塗り(20130629)
  22. 脱産業的住宅の例;モルタル下地のペンキ塗りその二(20130701)
  23. 流行の製造(20130713)
  24. 反強迫観念・反プラスティック同盟(20130818)


(撮影;堂本裕樹・IMAGINE DESIGN OFFICE)