『風と海とジーンズ。』 第3号

赤星豊さんが編集長を務める、倉敷市発行の冊子『風と海とジーンズ。』の第三号が発行された。ここには、昨年秋に取材を受けた記事が載っている。

第三号は、「児島のガイドブックを目指した」というだけあって、今までありそうでなかった児島全体のガイドとして、必要充分な内容が詰まっている。これは僕自身も以前作ろうと試みたけど、全体を俯瞰できるものを、今の今まで誰もつくっていなかったのだ。
開いてみると、知ってるお店がたくさんある。Wombもあるし、イーハトーブもある。高城染工やバイストンもある。高城染工はよく暖簾をつくってもらってるし、バイストンは楢村さんの設計で、美観地区にもお店を出している。僕が設計した日本被服の学生服資料館もちゃんと載っている。矢吹さん設計の珈琲蔵もある。座談会では喫茶店特集をしていて、これを片手に、カフェ巡りもできそうだ。
児島は8万人足らずの街だけど、繊維産業を主体に一つの経済圏を維持している。外の人には分からないだろうけど、美観地区に行く時には、「倉敷に行く」とか「美観地区に行く」などといって、県外か市外からの観光客とさしてかわらないような、距離感を持っている。繊維業の主体が、学生服から、作業着、ユニフォーム、ジーンズなどに移って久しいが、この不況の中でも、利益を上げている会社も多い。児島には、服のデザイナーが何人も居て、縫製の工程ごとの様々な職人が、クルマで十分以内で揃うという児島の特異性をたびたび聞くことがある。そのために、児島に移り住む人も、結構いる。

この冊子、完成度高いです。さすが、赤星さんです。行政が出す冊子としては、日本一だし、世界レベルだと思う。それ、どこにあるの?と言われそうだが、どこに行けばこれがもらえるのか、実はよく知らない。おそらく、JR児島駅にはあるとおもう。他はどこかな。