箱木千年家

日本最古の住宅として有名な、箱木千年家に行ってきた。



 箱木という珍しい名前を持つお家だが、見学後、その箱木さんと30分くらい歓談した。ダムで家が移転になることで、大きな予算がついて、通常の文化庁だけのお金では出来ないことも出来たこと。昔の家に住んでいた時には、既に有名だったこともあり、見ず知らずの見学者が勝手に家の中に入り、ずいぶん迷惑をしたこと。なかには、家の中の私物を指して、なんだこれは?!と暴言を吐いた者もいたこと。昔と今とは経済状況が違うので、いくら偉い人から、「大事ですから残してください」といわれても、維持するだけで大変なこと。神戸市では、小学3年生でこの家のことを勉強するので、たくさんの小さい子供が来て、うれしいこと。などなど、書けないことも含めて、たくさんのことをお話ししてくださいました。
 帰り際には、他の家には無い姿がこの家にはあるので、私のような者にはあるだけで大変有難いと、頭を下げて心から感謝したことでした。幸いに跡取りはおられるとのことで、もう50年くらいは、千年家を見ることは出来そうです。「千年家」とは、屋号でして、とても古い家だから、ということで、そう呼ばれているそうです。室町前期の姿を留める箱木家は、神戸市北区にあります。「箱木家住宅」、とか、「箱木千年家」とかで調べればすぐに出てきます。
 児島からだと、片道1時間半くらいの程よいドライブです。高速降り口から20分くらいで着けます。下手な美術館に行くよりも、価値があります。この写真を下に色々論じることは出来ますが、ひとまずこの姿を目に納めておきたいと思います。