教訓「HD交換は、オイル交換のごとく」

今回の件でよく分かったのは、今、流通しているパソコンで一番弱いのは、HDだ!ということ。弱いというよりも、消耗品ととらえた方が、本来の姿に近いと思う。肝心要の記憶媒体を、消耗品といってしまうのも情けないが、実情だから仕方がない。車でいえば、タイヤのような存在か。車にとって重要なタイヤは、非常に過酷な状況に、日々晒されているわけだが、4年位したら、溝もなくなってきて、ひび割れも目立つようになってきて、ハイ交換!となる。ハードディスクもタイヤと同じく、4年くらいもって欲しいものだけど、2年くらいが限界らしい。
その昔、SCSIという形式でデータをやりとりしていた時期がある。「すかじー」と読みます。今はシリアルATAという形式に変わっているんだけど、このSCSI形式のHDが壊れたような記憶は余りない。シリアルATA形式のHDは、早いが一番という物差しで開発されてるんだけど、早いということは回転するディスクに異常な負担を強いるわけで、ディスクを読みとるヘッドと回転するディスクが毎回毎回、ひよえーー、今日も高速回転かよ〜。と悲鳴を上げながら、働いているわけだ。
前回の記事の後、購入時のCDを探していて(そう、ビールを飲みながら、はちまき締めて)、アップル社の歴代OSをずらりと並べてみた。漢字Talk7.5(←知ってる人友達になりましょう)、MacOS8.1、8.6、9.2、MacOSX10.0、そして購入時に附属していたMacOSX10.4(←あったんです!)、と。SCSI形式のHDは、たしかMacOS8.1くらいまでで、その後個人ユーザはATA形式(最初はIDEとか言ってましたね)のHDを使うようになります。そして、2006年頃、つまり僕のMacBook1.1が出た頃にはシリアルATA形式のHDに変わっていた。シリアルATAは、略して、SATAと書かれることが多い。そして、2009年のつい最近から、旧来のディスクを回転させる記憶媒体ではなくて、シリコンを固めたフラッシュSSDというものが普及してきました。
今回の教訓として、HD交換は、オイル交換のごとく、をみなさんにお勧めします。車のエンジンオイルは、一年か一万キロを基準に交換せよ、と我が家にある日産キューブ(2004年製)のメンテナンスブックに書いています。高速道路を日常的に走る場合や、坂道走行を日常的にする場合は、7500キロ。とも書いていた。オイル交換は車のメンテナンスで、一番親しみのあるメンテナンスだが、このオイル交換をするお金が5千円くらいだから、ちょうど大容量のHDがひとつ買える値段になる。交換する期間も一年とHDにしては、少し早い気もするが、一年で5千円づつパソコンに投資するくらいなんてことない。いまでは、現在使っているHDの中身とそっくりのものを新しいHDにコピーできるソフトも簡単に手に入るから、昔のように、多くの設定をたくさんやる必要もない。あらゆるものの再設定というのがHD交換の一番のネックだったんだ。仕事でパソコンを使っている人は、一年に一度、オイル交換のごとく、HDを交換することをお勧めします。まったくプライベートで、という人も、二年に一度はした方がいい。
で、僕の今後。MacBook1.1は、IntelCPUを搭載した最初のシリーズに当たるから、最新のOS(10.6 SnowLeopard)を積めば、まだまだ使えて、軽快に走るはずです。そして今回痛い目にあったHDですが、回転するものはもう懲り懲りなので、回転しない記憶媒体である、フラッシュSSDというものに交換することにします。これはよくデジカメに内蔵されているカード型の記憶媒体と同じです。もちろんお金の節約もあります。ということで、新しいパソコンは買わず、もう少しMacBook1.1君と共に日々の仕事に向かおうと思います。それにしても、CADデータ他、今年に入って仕事で作ったデータが全て無くなるのは辛い。データについては、東京の専門業者に依頼しているので、朗報を待つのみです。重ね重ね言いますが、みなさん気をつけて。