赤星隊長

今日会った児島の人は赤星隊長のことを知らないと言っていた。でも,Krashjapanは知ってますよね。と聞くと,ぼんやりした反応で,「いやあ,しらない」と言う。もちろん,ウチの隣のおばちゃんは知らないだろうけども,あなたも知らないのかあ,と思った瞬間。隊長もグロピウスのことは知らないだろうけど,児島の人ならば隊長のことは知っていてほしいな。
そう思ったのは,ついこの間,赤星隊長の事務所で,切り絵の美弥ちゃんと三人で,人に知られるって大きなことですよねー。と話したばかりだったからだ。赤星豊さんの事を知ったのは,大原美術館特集のときだから4年くらい前になる。同僚だった仁科さんが山口さん知ってるこの雑誌?と言ってくれたのが始まり。児島の人みたいよ,と。その雑誌は,中学生の頃にはじめてモノマガジンやブルータスに出会ったような印象を受けた。それもそのはず,赤星隊長は,ブルータス始め,アンアン,ダカーポ,ターザン,ポパイなどマガジンハウスの主立った雑誌の常連ライター,専属ライターだったのだ。ブルータスレベルのライターがここ児島にいる!そう思っただけで,これは会わねば,と後にメールをして知り合うことになりました。それが2年くらい前。そしてこの間の会話。
赤星隊長「新しい名刺,ロゴがないけどつくらないの。」
ヤマグチ「いやあ,なくてもいいかなと思ってるんです,考えるの大変だし。」
ヤマグチ「実は看板も,そして表札すらないんです,ウチ。」
赤星隊長「看板くらいあった方がいいよねえ,来た人が何の店か分かるでしょ」
ヤマグチ「そうですね,秋くらいに作ります」
赤星隊長「おそいね,ゆっくりしてるね」
赤星隊長「でも,ウチも会社のロゴないし看板も作ったことないなあ。」
赤星隊長「でも,山口くんは作った方がいいよ。それに,いろんな仕事を受けた方がいい。断らずに。」
隊長は,丁寧に応対してくれて,いつでもおいでと言ってくれます。自転車で十分のところに赤星隊長がいる。これはすごいことだ。
そして今日,事務所の机に座っていると,下の方で「すみませーん」と誰か来た様子。おりていくと,上品な婦人が立っていた。失礼ですが,こちらはどなたが建てたんですか,と彼女。僕です,と僕。彼女は,以前,たまたま僕の家の前を通り過ぎて,素敵な家だなと誰が設計したのかな,と思っていて,意を決して,今日,訪問して来たそうだ。住んでる人に設計者を聞いて紹介してもらおうと。それが急展開で,本人が目の前にいることにちょっとびっくり気味。
やはり赤星隊長のいうように,看板は必要らしい。看板作ります。ロゴも考えます。でも,看板は9月くらいに,そしてロゴもそのとき一緒に。いや,ロゴはいいか。