凡才でも建築家になれる方法

自分は凡才だと思う。
その自分を育ててくれて,励まし,押し出してくれたのが楢村さん。
そのボスが本を書いて、先ほど読了した。
一気に読んだ。3時間足らずで読み倒した。
読む前に分かっていたことだが,内容はほどんど既に聞いていたことダッタ。
2週間に一度のミーティングや工事現場に出かける行き帰りの車の中でのことだ。ミーティングのときは公的な話し方をし,車のときは二人の空間なので,私的な話し方をする。
アンタもがんばれと言われ,あそこがいけない、ここがいけない、と叱れてばかりだ。この間もそうだった。7年間お世話になっているが,未だにボスほど神経を尖らせて建築を生きてる人は知らない。
凡才の私が、能力も技術もない私がここまで育ったのも
まったくもって、ボスのお陰だ。

私は,いつもアウトサイダーな道を進んできた。
中学卒業時は数名しか進まない高専という特殊な教育機関へ進んだ。 土木工学を学んだが,建築の魅力に引かれて、 5年間の勉学の後,大学の3回生に編入学した。 そして、これまた特殊な建築史という分野へすすみ、 5年間高専で建築を学んできた人たちと渡り合って, 2年間の浪人生活を経て,修士課程に入り,倉敷へ戻った。
楢村さんとは全く面識はなかったが, 古民家再生という新境地を切り拓いた方という認識は 建築史を知っていた者としては,魅力的だった。 楢村さんのところにいるというと, 私自身のことを優秀だという人がいるが, 全くそうではなく,たまたまタイミング的に 地元の子で新卒の男性が欲しい時期だっただけです。

7年が経つ。
能力も,センスも,技術もない者が,そしてもちろんお金もない者が ここまで来れたのも,楢村さんのお陰です。建築家にはこうすればなれると, 手取り足取り教わっています。 今関わっている物件は,工事中計画中のもの含めてすべてで,5つ。 その他にはしまやさんのメンテナンスを常時受け付ける。今日は渡り廊下に手摺を付けることを言われた。またほかに、割烹旅館の一部屋改修もある。
これらすべて楢村さんのしごと。敬服します。
あと、十年ほどが勝負です。応援します。
明日もよろしく御願いします。
おやすみなさい、夢にもでてくるでしょうか(笑)。