アイラブ香川

児島という地域は,備前の国の僻地であるので,対岸の讃岐国との交流が深い。船での交通が主だった時代はもちろんだが,最近でも,児島の縫製業が盛んなとき(昭和20年代から40年代)に全国から職を求めて人がやってきたが,一番多かったのが香川県民だという。讃岐うどんのおいしい店が児島や倉敷に多いのも,合点がいく。個人的にも,母方の祖父が観音寺出身だし,高松高専へ5年間通った経験もある。楢村設計時代には,3軒の住宅設計も担当した。一時間で行ける塩江温泉には,何度通ったことか。高専時代の友人もいれば,妻の看護学校がたまたま高松市だったので,家族総出で香川ビイキというわけです。
そんな香川での建築的な見所は,丹下健三さんの香川県庁舎と,イサムノグチ庭園美術館だ。福武書店(ベネッセ)がやっている直島アートプロジェクトも香川県だけど,あそこは天領倉敷の指揮下にあったし,宇野から15分で行けるから,どうも香川という気がしない。もう一つの見所は,琴平では?!という人もいようが,僕の中の格付けでは,琴平以上に「本島」が高い。
11月のヤマグチ的香川イベントとしては,11月7,8日に僕自身も実行委員長を経験した高専の学園祭「皆楽祭」があるとの招待状が来ていた。2年上の先輩で現在北海道大学の教員をしている山田浩之さんが実行委員長時代に,「みんなで楽しむ祭り」として「皆楽祭」と名称変更したのが今も受け継がれているのは少し嬉しい。11月17日には,イサムノグチ庭園美術館の開館10周年記念の講演があるらしいので,いってみたい。こちらは,東京で行なわれる同主旨の行事よりも格段に規模が小さいようで,なんだか寂しい。香川のものなんだから,東京で盛大にするなよと言いたい。そして三つ目は,丸亀のギャラリ―アルテが本島で行なう糸崎公朗さんの「復元フォトモ」だ。11月1日から24日まで開催とのことで是非行こう。このギャラリーは,丸亀から本島へと移転するようで,僕には挑戦的に映るし,尊敬する動きです。
もうすぐ観音寺の叔父から,おいしい新米が届きます。アイラブ香川。